押上駅には4つの路線が乗り入れる。東京メトロ半蔵門線、都営浅草線、京成線、東武伊勢崎線。A3出口から地上に出て向島の方角へ6分ほど歩くと、この春に開いたばかりのベイクショップがある。「BAKE SHOP アンとルイ」。公式Instagramによれば、4月26日・27日のプレオープン営業を経て、4月30日にグランドオープンした。

25年の職人歴を携えて、独立

店主の安類シェフは、「ルパンコティディアン」や二子玉川の「マヨルカ」といった人気ベーカリーで長く腕をふるったのち、独立してこの店を構えたという。パティシエとして10年、ブーランジェとして15年、あわせて25年の職人歴を持つ。地域ニュース「号外NET墨田区」はプレオープン前から開店を取り上げ、オープン直後には人気ぶりを伝える続報を出している。一時は「おひとり様7個まで」の購入制限が設けられたほどだったそうだ。

写真 店内のパンの棚。バブカやクロワッサンが並ぶ様子を寄りで

甘みの糀、旨みの糀

この店の最大の特徴は、全商品に自家製の糀種と国産小麦を使うことにある。砂糖の代わりに甘みを与え、生地の保水性を高める「甘味の糀種」。北海道産小麦キタノカオリと全粒粉から起こす「旨味の糀種」。この2種類を商品によって使い分けているという。糀そのものは秋田県産の「あめこうじ」と「総破精(そうはぜ)」を用いる。

棚に並ぶのは、クロワッサンのほか、ピーナツバタークランチのバブカ、スイスドーム、レモングレーズマドレーヌ、そして、どら焼きあんバター。甘い系から食事系、サンドまで揃うと、パンの専門メディアや地域ニュースが伝えている。どら焼きあんバターという品名に、川の東の店らしい間合いがのぞく。

場所は墨田区向島4-28-3。押上駅A3出口から歩いておよそ6分。人気店ゆえ売り切れもあるようなので、営業日や最新の情報は公式Instagram(@antorui2026)で確かめてから向かいたい。

開店からふた月あまり。地元のニュースが繰り返し取り上げた店が、この先どう町の日常に根づいていくのか。歩いて確かめられる日を待ちつつ、まずは公開の情報からその輪郭を記しておく。